一度は『自分も紙の本を出版したい』と思った経験はありませんか?
じつは、Kindle本の原稿データを使用して、紙の本を出版できるサービスがあります。
今回は紙の本を出版できる『POD』のやり方について説明します。
目次
POD(プリント・オンデマンド)とは?
PODとはプリント・オンデマンドの略で、原稿データがあれば紙の本を出版できるサービスです。
PODは、注文があったときに必要部数だけ印刷できます。
そのため、PODのメリットは自費出版とは違い、在庫を一切持つ必要がありません。
ですから、ノーリスクで1冊から出版できるのです。
今回は、『ネクパブ・オーサーズプレス』というサービスを使用して解説します。
POD出版の準備
まずは『ネクパブ・オーサーズプレス』のトップページに移動します。
自分がPOD出版したい書籍が売れたときの受取額を算出してみましょう。
著者受取額シミュレーターという機能があるので、こちらに総ページ数とカラーページ数、設定価格を入力します。
注意するべき点は原稿のページ数が、24ページ以上828ページ以下が対象になります。
必要項目を入力すれば、受取額が算出されます。
PODの受取額については、電子書籍よりも圧倒的に少ないです。
そのため、ロイヤリティを狙うのではなく、『紙の本を出版した』という実績や肩書きづくりのために利用する方がよいでしょう。
つぎにユーザー登録を行います。
画面右上の『新規登録』ボタンをクリックしましょう。
メールアドレスとメールアドレスを再入力する欄があるので、こちらに自分のメールアドレスを入力します。
『仮登録メールを送信する』というボタンを押したら、登録したメールアドレス宛てにメールが送信されます。
メールに記載しているリンクをクリックして会員登録の続きを行います。
リンクには申込期限があるため、期限が過ぎないように注意してください。
ユーザー登録の続きに戻ります。
氏名・パスワード・確認用のパスワードを入力して、『入力内容の確認へ』というボタンをクリック。
登録内容を確認して問題がなければ、『登録する』というボタンを押します。
ユーザー登録が完了し、画面が遷移します。
『マイページ』というボタンを押して、ログインしましょう。
このときに設定したメールアドレスとパスワードを入力します。
POD出版の手順
自分がPOD出版したい本の登録作業をしましょう。
マイページにログインしたら、『POD・電子書籍 出版登録』というボタンを押します。
基本情報の画面では、出版に必要な情報を必ず入力してください。
入力したら、確認ボタンをクリックします。
印刷情報登録では、本のサイズや綴る方向などを選択します。
判型は本のサイズになりますが、通常Kindleの原稿はA4判です。
そのため、A4判以外のサイズで出版する場合は、原稿サイズも変更する必要があります。
また、綴る方向については、原稿に合わせるようにしましょう。
あとの設定については、あなたのお好みで選択してください。
よろしければ『確認』ボタンをクリックします。
ワードの原稿サイズを変更する
原稿のサイズをPOD出版する本のサイズに変更しましょう。
原稿のサイズ変更は、ワードの画面で説明します。
まずは、画面上部の『レイアウト』というタブから『サイズ』を選択。
すると、さまざまな原稿サイズが表示されます。
今回はA5判で出版するのですが、ワードのサイズにA5判が表示されていません。
そのため、『その他の用紙サイズ』から用紙サイズをカスタマイズして、変更する必要があります。
A5判の場合は、幅が148mm、高さが210mmとなります。
サイズを修正したら、OKボタンをクリック。
すると、原稿サイズがA5判に変更されました。
原稿サイズを変更すると、フォントの大きさや改行の位置が変わるため、レイアウトが大きく崩れます。
そのため、レイアウト調整を行いましょう。
原稿のレイアウト調整が完了しました。
しかし、原稿がワードのままではアップロードできないため、PDFにする必要があります。
画面上部のメニューバーで『Acrobat』を選択し、『PDFを作成』をクリックします。
あとは、フォルダに保存すればPDF化は完了です。
ネクパブ・オーサーズプレスの編集画面に戻ります。
印刷情報を登録したら、確認画面に移動します。
画面下にスクロールすると、『PDF登録』という項目があります。
『本文PDF登録』の登録ボタンを押します。
ファイルを選択して、先ほど作成した原稿のファイルを選択します。
登録ボタンをクリックでアップロードしましょう。
登録が完了したら、『ガイド線付きPDF』をクリックして、ファイルのプレビューをしましょう。
原稿が枠線からはみ出していないか確認を行います。
表紙のデータ作成について
続いて、表紙データのアップロードについて説明します。
表紙のデータも原稿と同じく、PDFデータで用意するのですがKindle本とは違い、PODの表紙は3種類のデータが必要です。
- 表表紙
- 裏表紙
- 背表紙
表表紙のデザインは、基本的にKindle本と同じでも問題ありませんが、裏表紙と背表紙は新たに作成する必要があります。
表紙の作成基準については、ネクパブ・オーサーズプレスのユーザーガイド<仕様編>を確認しながら作成してください。
表紙データは、表表紙とのバランスを考慮しましょう。
ぼくの場合は、Adobeのフォトショップというソフトを使用して作成しました。
フォトショップの使用方法については、割愛させていただきます。
表紙データも原稿と同じサイズで作成しましょう。
今回はA5判のため、幅が148mm、高さが210mmに調整しました。
表紙データを作成したら、『表紙PDF登録』で登録ボタンをクリックします。
各表紙データのファイルをPDFでアップロードします。
表紙のデータをアップロードしたら、『ガイド線付きPDF』をクリックしてプレビュー確認します。
枠線からはみ出している部分は、実際に反映されません。
表紙のレイアウトが崩れていないか確認をしましょう。
販売情報の登録について
つづいて、販売情報の登録を行います。
販売情報では、アマゾンで掲載する際の内容やキーワードを入力しましょう。
内容紹介では評価項目があるため、文章内容が少なければ下記のように評価が悪く判断されます。
適正な紹介にするため、文章内容を充実させてください。
つぎに検索キーワードの入力についてです。
キーワードは最大で7つまで入力できますが、キーワードの区切りは;(半角のセミコロン)で区切るようにしてください。
カテゴリーについては、本の内容に沿ったものを選ぶようにしてください。
Kindleリンクについては現状、出版しているKindle本とリンクさせるための数値を入力します。
こちらは、アマゾンのKDP管理画面で『ASIN』と記載された項目を入力すればオッケーです。
原稿の情報を入力したら、確認ボタンをクリックします。
内容を確認して問題がなければ、登録ボタンを押しましょう。
出版申請のボタンがあるのでクリックします。
しかし、出版申請ボタンが表示されるためには、ネクパブ・オーサーズプレス側で情報の確認が必要です。
情報確認ができたら、出版申請が可能となります。
情報が確認できていなかったら、出版申請のボタンは表示されません。
ぼくの場合、土曜日に登録したため営業時間外でした。
そのため、営業日の翌週月曜日に申請が可能となりました。
最終確認のため、チェック項目を確認してください。
問題がなければ、申請するボタンをクリック。
さらに最終確認の表示がされるので問題なければ、申請するボタンを押します。
画面が切り替わり、申請中の表示がされます。
これで出版申請が完了しました。
申請には数日の時間がかかります。
ぼくの場合は、申請してから出版されるまで9日間かかりました。
まとめ
ネクパブ・オーサズプレスを利用すれば、Kindleを紙の本で出版できます。
まずは、ユーザー登録を行って出版情報の入力をしましょう。
PODで注意するべき点は、原稿を出版するサイズに変更する必要があります。
また、表紙のデータもKindleとは違って、表表紙・裏表紙・背表紙の3種類必要になります。
表紙データも原稿と同じく、サイズ変更しましょう。
POD出版するのは、Kindle本よりも少し複雑な工程があります。
しかし、紙の本を出版したという権威性が生まれるのでよろしければチャレンジしてくださいね。
それでは、また!